「は〜い。席について〜」と、言いながら入ってきたのは、2年3組特進の担任
入野内先生だった。
「今日は転校生を紹介しま〜す」

「だれだれ」「かわいい」
とクラス中が騒がしくなった。と、そこへ入ってきた子は背が160前後で足は細くかおは小顔。いかにも頭がよさそうで美少女だ。
「始めまして。高倉姫と言います。
これからよろしくお願いします」
と、高い声で自己紹介をした突然
クラスがまたざわめきだした。

1限目が始まり、お昼になった。

クラスは高倉姫のところへ集まっている

ある男子が、
「どこからこしてきたの?」
と聞いた。
その子は
「新潟だよ」

と言いたくなさそうに言った。

「ひめ〜」
と読んだのは、同じ特進の斉藤王子だった。
「は〜い」
2人は仲がいいのだろうか?
みんなが疑問に思った。
男子が
「姫ちゃ〜ん。その男子と知り合い?」
と聞いたら姫ちゃんは
「うん!幼馴染なんだ〜」
みんなが
「へ〜」と、うなずく。

斉藤王子は学年1位の超頭が良い男子。
でも、みんなはあまりちかずかない。

なんでかって?怒っているように見えるからだ。

でも、姫ちゃんといると笑っている気がする。気のせいか?

「じゃあね〜」
話が終わったらみんながいっせいに集まってきて口々に
「あの斉藤とどういう関係?」
とか
「今笑ってなかった?」
など次々に話しかけてきた。

「わかったからおちついて。」
姫が言う。
「話すね。私ね、6歳の時母親を亡くし て、父親はショック死。
私は、1人になった時お隣の斉藤さ に預かってもらうことになったの。
だから仲がいいのかな?」

みんながだまった。クラスが静かだ。

「ごめんね。嫌なこと思い出させちゃっ て」
「気にしないで。ねっ?」
「うん・・・」