私の優しくない幼なじみ




この通り、私たちはお隣さん同士でとても仲が良い。



小学生の頃までは、お互いの誕生日をそれぞれの家で祝うのが当たり前だった。



かなちゃんも、美味しいと言ってケーキを食べてくれていた。




だけど、中学に入学してからその場所にかなちゃんが参加することはなくなってしまった。



作ったケーキは、私のママと理紗ちゃんが食べてくれたけど、かなちゃんがいない誕生日は毎年寂しかった。



今年も、無理なのかな…




私の言葉に振り返りもせず、先に進む彼の背中はなんだか知らない人に見える。



「…かなちゃんのバカ。」




私は悔しくて、かなちゃんの後ろ姿に聞こえないようにそう呟いた。