ピロン


お?


「返事じゃね?」


「だ、だよな……」


【え、うん。いいよ!志摩くんと瑚晴も誘うんだよね?】


え…………?



「なんてきたの?見せてみ」


ひょいっとスマホを朝陽に取られた


「え………俺らも一緒?ぷっ、ぶはは……!お前、二人だと思われてねぇぞ」


だよな


「なんて打てばいい?」


「普通に“いや、二人で”でいいんじゃない?」


【いや、二人で】


朝陽のやつを全部真似した


これしか俺も思いつかねぇし


【え!?あ、二人ね……うん。いいよ】


なんか………曖昧


「よかったじゃん!いいよってさ。
………でも、なんか曖昧だな」



「俺も思った」


「ドンマイ☆」


「ウザっ」


「あははってことで帰れよ」


はい?


「なんかひでーなおい」


「しょうがねぇだろ?これから瑚晴来るんだよ」


あぁ、そういうことか……


「いいですねぇ、お幸せで」


「…………あ、うん。まぁな」





「なんかあるのか?様子おかしいぞ」


「…………」


「おい、話してみろよ。俺には何もできねぇけど。話すだけでも気が楽だろ?って言うじゃねぇか」


「お……う……。あんな、瑚晴の元彼が最近ちょくちょく電話してくるんだってよ」



うわ……


「でもさ、そんな心配するこたねぇんじゃね?だってお前ら、超ラブラブじゃん?」


「そうでもねぇんだよ。まぁ、これは俺の勘。あいつはまだ元彼に未練がある」


え………マジで?


「え、でもそれって……お前の勘だろ?」


「まぁな……ちょっとだけ確信がある勘」


「なんだよそれ……?」


「そんな気がするって言うか?
あー、怖!」


………。


「お前らも大変なんだな……まぁ、頑張れよ。付き合えてるだけマシだろ?俺なんて……付き合ってもねぇぞ」


「チャンス逃したのお前だろ?」


「ま、まぁな……」