わたし、あなたのこと諦めます。

side歩夢


「何やってんだよ!紗耶っち、ぜってぇ傷ついてるよ」



「わかってるよ………俺も、言い過ぎたとは思ってけど。
でも、瀬奈が泣いてたから!」


修学旅行の宿泊ホテルの部屋で、朝陽と話していた


話題は、さっき如月に言った言葉のこと。


言い合いになってる。


それで、朝陽がむっちゃ怒ってる。



わかってるよっ!


俺だって言い過ぎたと思ってる……でもなぁ、瀬奈が泣いてたから……って、さっき言ったけど。


「お前、ほんっとうにわかってねぇよ!
瀬奈はきっと、嘘泣きだ。
本当に泣いてるのは……紗耶っちだと思うぜ?」


「は?瀬奈が嘘泣き?
んな事ねぇよ!おれは、涙だって見たんだ。」


「あんな、女優って演技で泣けるだろ?それと同じだ………
瀬奈は、嘘泣きができるんだよ」


なんだよそれ………


嘘泣き……?


「だからお前は……紗耶っちを傷つけた……最低な男だ。
なんにもわかっちゃいねぇよ!瀬奈瀬奈言ってっから、周りが見れなくなるんだろ!?
いい加減、自分の気持ちに素直になれよ!」



「自分の気持ちってなんだよ。
俺は瀬奈が好きって言ってんだろ!?」


「それは、きっと自分に暗示をかけてるだけだ。
瀬奈を守らなきゃって思い込んで、自分の本当の気持ち、かくしてんだよ!」