「えっと、名前なに?」


「え?あ、如月紗耶です!」


「おー、如月よろしく」



ボンッ


何今の音?



きっと顔が赤くなった音だ。

好きな人に苗字だけど名前で呼ばれて嬉しくないわけない


「ほら、歩けないんだろ?背中貸してやるから乗れ」


「え!?いやいやいやいや、大丈夫です!歩けますから」


と、勢いよく立ってしまった……


もちろん結果は


ズキッ


「───っ……──」


右の足首を抑えながらしゃがみ込んでしまった。