わたし、あなたのこと諦めます。




「あんたって、歩夢と付き合ってるんでしょ?」



え?


瀬奈ちゃん………?


瀬奈ちゃんの声が低くて怖い………


瀬奈ちゃんじゃないみたい


それに、あんたって……


「答えなさいよ!あんたって、歩夢のこと好きなの?」


「す、好きだけど………?」


「それなら、悪いけど、歩夢とは別れてくれない?
歩夢も迷惑してるのよっ!あたしは!あたしは、小さい頃から歩夢が好きだった。今もだよっ!
あたしの気持ちより、はるかに短いちっぽけな恋に、あたし達を切り裂く権利はない!」


え…………?


瀬奈ちゃんがおかしい……


いつもの瀬奈ちゃんじゃない


「なに?いつもと違うって思ってんの?
言っとくけど、こっちが本当のあたしだから!
歩夢にも、他の人にも見せてないけど」


そんなっ

「素性を隠すなんて………そんな事して好きになってもらっても意味ないじゃん!
本当の、本当の自分を好きになってもらおうとは思わないの!?」


あそこまで言われて黙ってるわけ無いじゃん!


「はぁっ!?ふざけないで!
あたしはねっ、それでもいいのっ!
歩夢が手に入れば!だから、別れなさいって言ってるの!」


「だから………!」


すると、


「どうしたっ!?」


藤田くんが飛び込んできた