わたし、あなたのこと諦めます。




「あ、藤田くんだ!」


「今日もかっこいいねっ!」


女子が騒ぎ出した


藤田くん……?


あ………


瀬奈ちゃんだ


藤田くんの腕にくっついてる

ズキッ


うわー、またズキッてなった……


嫌だよね

好きな人が誰かとイチャついてるのって


もう!

今日は楽しむんだから!

気にしてなんかやらないもんっ

見ないようにしよーっと


そう決めて後ろを振り向くと


瑚晴が心配そうにわたしを見つめていた


「紗耶……平気なの?」


「瑚晴!大丈夫だよっ!心配しないでね?
今日は楽しむんだからっ」


「………うん。
わかった!楽しもうねッ!」


「うんっ!」


精一杯の笑顔を見せたつもり


瑚晴がわかってくれる人でよかった

今日は瑚晴が嫌がるまで連れ回すからっ


「覚悟しといてねっ!」


「………?なにを?」


わかってないみたい……

ふふっ

のちのちわかるさっ