見つめ合いを続ける私達。

今日こそは先輩の純潔を奪ってみせる。

…それはちょっと違うか…じゃなくて。


「…あ、ちょっと…」


突然奪われた本に驚きと焦りの声を上げる先輩を壁に押し付ける。

目を見開く先輩。

何を驚いてるんだ先輩壁ドンは普通男子の方からするもんなのに。


「夏、何のつもり?」

「先輩がムラムラしないなら私がその気にさせよーかと」

「…俺はさ…」


その先は言わせるものか、と唇を塞ぐ。

キスもそういつも私ばっかり。

先輩からしてくれないと私のキスだって上達しないんだよって屁理屈。

それでもこんなキスでも先輩は顔を赤くして照れた様子を見せるから少しばかり上機嫌になったりもする。

ほんとからかいがいがありますね先輩。