ゆみちゃんの車まで運ぶと、またお礼を言われた。 「いいってこんくらい、いつでも言ってよ。」 「…そうね。じゃあまた…お願いするね。」 俺を一番に頼ればいい。生徒だけど、もう17歳だし男だし、頼りになるはずだ。 「とりあえずこれ車積んじゃおうよ。」 「あ、そうね。鍵、鍵。」 段ボールに入れたんだった、と開けたそこには職員室のゆみちゃんの机に並べられていた写真やカレンダー類。筆記用具などもある。