そのまま、私の足は走り出した。
考えてたってしょうがないっ
ヒロさんに聞こう!
優君のこと、何か知ってるかもしれない。
ヒロさんの店に向かう。
ちょうど3時。
3時から店を空けてるって言ってたから。
優君は危ないって言ったけど、昼間なら大丈夫だよね?
店の前で深呼吸。
前来たときは大勢だったから。
こんな店、一人で入ったことない。
まだ外は明るくて、店の外観もバーっていうよりカフェに近い。
一歩、踏み出そうとしたその時。
「何してーんの?」
男の人の声が聞こえた。
振り返ると、金髪の男の人と、帽子をかぶった男の人。
肌が真っ黒に日焼けしてて、いかにも遊んでそう・・
「ぅわ!かわいい!俺好み!ね!遊ぼ!」
いきなり腕をつかまれた。
「なんか初々しいねぇ、高校生?」
腕をつかんでいた手は私の腰にまわる。
「やっ!離してください!」
振り切ろうと思っても、力じゃかなわない。
「嫌がんなくてもいいじゃんっ、楽しいトコ連れてってあげるからさ、」
帽子の男の人が耳元でささやく。
ヤダ!気持ち悪い!怖いよ!
「やめてくださいっ」
「いいじゃんっいいじゃんっ行こ!」
無理やり体を引っ張られる。
や!優君!助けて!
怖いよっ
その時
「はい、そこまで」
後ろから声がした。
振り返ると
「なんだよ?お前」
ヒロさんが買い物袋を提げたまま立っている。
「その子、俺の、他当たってくれる?」
そう言うと、空いているほうの手で私のことを引き寄せる。
「んだよ、男持ちかよっ」
舌打ちをして、男の人たちはその場から居なくなる。

