今日子と別れ3年2組の教室に入る。



黒板に張り出された座席表。



出席番号順で私は5番だから窓際後ろから2番目。



私の席の前には男の子がイヤホン耳に入れて・・・寝てる?



ふわふわの茶色い髪。


長く細い足を組んで頭を窓に当てて寝てる・・・



長いまつげに高い鼻。



きれいな寝顔。



「んっ・・」



ゆっくりその子が動き出す。




あまりにきれいで見とれていた私はぱっと目が合う。




「ふあぁぁぁ。寝みぃ・・・」



大きくあくびし、目をこする。



パッと目線をはずし、慌てて自分の席に座る。



びっくりした・・・




「おはよ。」



その彼はニコニコ笑顔でこっちを見てる。




「おはよ・・」



「ねっ、名前なんてーの?俺、大野仁。」


語尾にハートでもついてるんじゃないかってぐらい可愛らしく言う。



「木村ひな・・」

小さい声で言う


「ひな?おっけー。俺仁って呼んでね。よろしく!」



茶色い長い前髪に光が当たりキラキラしてる。



よく言う無造作ヘアってやつなんだろうか?ワックスでセットされた髪。


目が大きくて可愛い顔。



ちょっと開いた襟から派手な黄色いTシャツが見える。



「よろしく・・・・・」



じーって見られてる事に恥ずかしくなって目を下にそらしてしまった・・・



するとくすっって笑って



「かーわいいっ真っ赤じゃん♪」



ニコニコわらってる仁君・・



やばい・・どうしよう・・・・


「ひなって人見知り激しい?」

「え?」


ぱっと目を合わせる。


「怖くないからね、取って食ったりしないから。」


と笑いながら言われどんどん赤くなる・・



すると・・