誰よりも




「急に、どうしたの?」

『え、あぁ…。
俺ね、後悔してるんだ。
お前と別れたこと。だから、もう一度寄りを戻したい。』




……え?




「ま、待って…。
友達は?友達とは、どうなったの??」

『…うん。振られた。』

「…そう、なの?」

『お前と別れて…告白した。
でも、あっちには恋人がいてね。』

「ねえ、それって…。」

『ち、違うからっ!!!
友達に振られたからお前に告白してるわけじゃない!
俺、あんな振り方して、凄く自分勝手だよね。
でも、気づいた。
お前と別れて…ずっと後悔してたんだ。
あんなに、俺のこと想ってくれる人、多分いない。
俺に沢山の愛情をくれてたのに…。
だから、もう一度、俺に…』


彼が、言おうとしていた言葉が分からなかった。



それは、途中で恋人に携帯を取り上げられたから。