次の日の休み時間、授業に行くために廊下をトボトボと歩いていた時だった。

なんだか向こうの廊下が騒がしい。

キャー!という悲鳴や、もっとやれー!といった煽りが聴こえてくる。

ケンカ!?
僕は急いで騒ぎの方へ向かった。

そこでは、激しくやり合う二人の生徒。

「ちょっと、君たち何してっ」


バキッ!


!!!!


パタッ…………。


「先生ー!!先生ー………」














「山中先生ー!大丈夫でーすかー?」


ん?………



バッ!!


「ここは!?」


「保健室ですよー。」


「葉山先生!」


保健医の葉山先生が僕の目の前で手を振りながら、大丈夫ですかー?と問いかけている。

「は、はい。すみません!ご迷惑おかけして。」

顔が痛い……

「いえいえ。ものすごい勢いで殴られたみたいね。真柴くんに。」

「真柴くんだったんですか!」

「そうみたいよー。」


僕は喧嘩を止めに入り、真柴のパンチを上手く避けた相手の代わりに見事にパンチをくらったらしい。
美しく、クリーンヒット。