〜桜 side〜



はぁ……はぁ……




バンッ




「あれ?桜、1人なの?あいつらは?」

「……。来ないよ。」


「ふーん。俺のこと、騙したんだ。」


けっこう、いるな。
12,3人ぐらいだろうか。



「…………。」


「当然か。知ってるぜ。女みたいな顔のヤツといい感じなんだって?
そりゃ、そっちの肩持つよなー。」


「ねぇ、西村。もうさ、逆恨みはやめっ」


「うっせーな!てめぇの説教なんか聞きたかねんだよ!!」


ガッ


西村は私の髪を鷲掴みにした。


「痛っ…………。」



「俺は、お前が誰が好きとか知ったこっちゃねーんだよ。別にモモを取り戻したいわけでもねぇ。ただ、真柴をぶっ倒したいだけなんだわ。」


「……こんな大人数で?」


「うるせーつってんだよ!
もう、いいよ。お前で。だってよー、そのつもりで1人で来たんだろ?」


「……それであんたの気がすむの?」


「ふん。こんだけ人数いるんだ。楽しませてやれよ?」


そう言って、ニヤッと笑った。


ドサッ