んー……
私は、フードを被って上を向いてうなだれていた。
キイッ
誰か……来た。
すると、今日は被っていたフードを取られた。
そして、現れたのは……やっぱり瑆くん。
瑆くんは隣に座った。
「教室にも溜まり場にもいねぇから。」
「ふふ。ちょっと考え事してた。」
「なんかあった?」
まっすぐ目を見て聞かれた。
すべて見透かされてる気がして怖い。
私は目を逸らした。
「ううん!何もないよ!ただ、毎日楽しいなーってしみじみ思ってただけ。」
ギュッ
瑆くんは私を自分の胸に引き寄せた。
そして、優しく頭を撫でながら
「本当に?」って聞いた。
私は唇を噛み締めて、小さく1回だけ頷いた。
ごめんね、嘘つきで。
どこまでも晴れた青い空に、私はなんだか責められてる気がして心が痛んだ。