「っていうかさー、ゆー」

「んー?なにあおちゃん」

可愛らしく小首を傾げる

「ゆー今日日直じゃ…」

「あー!そうだった!ごめーん!先行く!」

「うん、またねー!」

まったく、ドジっ子だな…

ぐへへ…

なーんて妄想してると

ドンッ

誰かがぶつかって来た

「ちょっとぉ…」

「うわっ、すいませ…って、葵!?」

「俊介!?」

紹介しよう彼は俊介(しゅんすけ)

私の幼稚園の幼馴染

小学はこいつが関西の方行っちゃって

中学3年に戻ってもろくに話してない

でも、お母さんの間の付き合いはあるので

たまにおはようとか言うくらいはしてた

「俊介…」

「いや、マジで今日ついてないやんか…」

「あんた、関西弁混じってない?」

「あ?あー、まあしょうが無いやろ?」

関西弁とか、そういうのって

萌え要s((

「あんたじゃなきゃ萌えてたわ…」

「は?燃える?」

「俊介」

「は、はい」

「ちょっと私に関西弁で告って!」

「…は?」

…だろうと思った…もお!

こういうのって憧れじゃない?

「本気じゃなくていいの、お願い!」

「いやいやいや!お前な、よお考えてみ?こんな道端で出来るわけないやろ?」

「こういうところでいうからこそ、いいんじゃないの!」

道端で口論する二人

嗚呼、遅刻確定

そう考えながら告白してもらおうと奮闘

「ちっ、しゃあねえな…」

「やったぁー!」

改めて向き合い

「…」

「…」

向き合い…

「…」

「…」

向き…合い…

「…」

「はやくして!?」

もう!我慢の限界!

「だ、だって、告白されたことはあるけど!した事無いんやからな!?」

「むっかぁー!もーてーじーまーん!?」


ほんっとに、顔だけはいいのにね

高身長、高学歴…ではないけど上位に入る

それにここが関東なだけあって

関西弁がいいとかなんとか

「こんなやつのどこがいいのやら…(ボソッ)」

「あー?聞こえとるからな?」

「あら、聞こえてたの?」

「あったりまえやろ…」

「まあいいや、じゃあね〜」

手を振って横道へと入る

俊介は一瞬心配そうな顔をして

「じゃあな」と言って走っていった

もしかして私のこと好きなの!?

それだったらいいよねー!

幼馴染みとの恋なんて!