井波くんといると世界が広がる。 井波くんは友達が多いから、いろんなことを知っていて、いろんな人と話せるようになる。 春木くんとは違った。 春木くんと一緒にいると、世界がどんどん小さくなっていくんだ。 まるで、世界中に私たちしかいないような そんな感覚に陥る。 春木くんといると、すごく狭いんだ。 学校から家に帰る途中、 久しぶりに春木くんのことを思い出していると、頬に冷たい雨が当たった。 寒い時期の雨は苦手だ。 私は駆け足で家路を急いだ。