春木くんが隣に座ったので、ひとまずホッとする。 「もしかして、春木くん高所恐怖症?」 「違いますよ。 観覧車の醍醐味ってやつを満喫しようとしてるだけです。」 観覧車の醍醐味…… 「ねぇ、春木くん。」 「はい?」 「名前で……呼んで。」 春木くんは今まで被っていたフードをふわっとおろした。