んー、と改めて何がいいかと周りを見渡していると恭くんがわたしに手を伸ばしてきて。
反射的に目を閉じるとカシャ、と小さな音がして目を開けた。
「きゃ、ちょっ」
慌てて目元に手を当ててその存在を探すがそれはなく。
恭くんの手元にあるのを見つけて手を伸ばすけど当たり前に恭くんの方が背が高いので届かない。
「恭くんっ、返してください」
後ろ手に隠す恭くんは「ダメ」とどこか楽しげな響きを感じる声で言って。
思わず恭くんを睨みつけようと顔を上げる。(ここでその声の響きに聞き惚れてしまったのは仕方がない)
でも思っていたよりも近い距離にビクッとした。恭くんの顔が、近い、です。
後ろに隠した手を特に考えもせず追いかけていたから自然とわたしは恭くんに抱きつくような体勢になっていて。
それに気づいたわたしは慌てて恭くんと距離をとった。
「ご、ごめんなさっ……」
あぁもう恥ずかしい……絶対今のわたしの顔は赤い。
わたしってよくよく考えてみると考えなしに動くから後々黒歴史が増えるという。
今日のお昼もそうだったし、恭くんたちに近づいたときだって……


