不純な理由で近づきました。




鶯色の浴衣に濃淡のある深い緑のストライプが入った柄、濃い茶色の帯。


アッシュブラウンの髪は少し遊ばせたのか、いつもより無造作に跳ねていた。


わたしはただぽけ、と見つめていると恭くんの瞳がこちらを見て、ドキリと心臓が跳ねた。


何か言わなきゃと漠然と思って口を開くけど何を言えばいいのか分からなくて結局口を閉ざす。


こういうとき言葉に詰まってしまう自分が不甲斐ない……



「髪、今日は上げてるんだな」


「あ…うん。ナルちゃんがしてくれて」


「へぇ」



そういえば普段はあまり髪を上げたりしないから、首が出るのとか久しぶりだ。ついでに前髪を流すのも。


なんだか少し気恥ずかしくて目を伏せる。



「あ、恭帰ってきてる」



お帰り、とイリアさんたちと話していたカインくんがこちらにきた。



「六花ちゃん、前のも似合ってたけど今のもすごくかわいいね」


「ありがとうございます」