決断の時⑥




そんな回想している間に、真っ白な頭に浮かびあがったのは、千鶴の顔、そして繋がるように浮かびあがるのは

『千鶴はあなたを信じています。

だから私も信じて応援しています。』

俺を信頼してくれている人の言葉だった。


そっかっ、そうだよな。答えは決まってるじゃないか。


少し深呼吸し、そして今見い出したこの答えでいいのか心の中で再確認する。


源一さんの思惑とは違う答えで、嫌われて終わってしまうかもしれない。


だけど、この答えこそが信じてくれている人達に応える最良の道に違いないと



俺は今、自分自身の事を信じる。



これが・・・これが俺が選んだ答えだ!



『そろそろ答えてもらおうか。』

源一さんが静かにだが、力強く答えてきた。


『俺の答えは・・・』