覚醒②


多分静江さんは本気で俺の事を信じてくれているのだろう。
静江さんの真っ直ぐな目がそう語っている。


あ~あったくもう二人して人が良すぎるよっ。。

俺は、裏では臆病だしかなりだらしないし、二人が思ってくれてる程立派な人間ではないんですよ~だっ。



だけど、


信じてくれている人を俺は裏切りたくはないっ!!


『・・・ありがとうございますっその応援に応えれるよう精一杯ぶつかってきますっ!』

俺はここまできたら最後まで嘘を貫き通す事を決心した。

『ええっ頑張ってねっ。』

『いい顔になったな、これなら源ちゃんも会う前に追い出したりはしないだろう。頑張るんだよっ』

矢沢さんと静江さんからエールを受けた後、奥の方から聞こえてきていた物音が静かになった。

そして、足音が一歩一歩こちらに近付いてくる。

佐藤秀人、一世一代の大勝負が今、始まろうとしていた。