面接前日③


『パパの性格??いきなりそんな事聞いてどうしたの??』

二年間付き合ってきて、俺が今まで触れた事ないような質問をした事に彼女、高橋千鶴は少し嬉しそうに戸惑っていた。

俺は今までの経緯をさらっとだが説明をすると、千鶴は納得してくれたらしく

『そうだねっ。色々知っておいた方いい印象与えやすいもんね~っ』

と、俺が面接対策として千鶴の家族の事を聞いた事に少しはがっくりしていたものの、将来に繋がるとして賛同してくれた。

『パパの性格はね~明るくて優しいよっ。私には』

・・・ちょ、ちょっと最後の部分が気になるが、ややいい人そうなので内心少し俺は安心した。

しかし、その間もつかぬま、彼女は思い出したように

『あっ!ちなみに怒りやすくて、怒らせると怖いから注意しなよ??』

やっぱりかちくしょう。俺の一時の安心を返せ。』
俺は心の中で泣いた。

け、けどまだまだくじけない。
大抵の場合、彼女の父親という生き物は怖いと昔読んでた本などで知っていたからだ。

『もう、父親が怒らせないようなキャラを作るしか生き残る道はない。』
俺はそう決意した。

だが、彼女の口撃は増していく。