−100℃の恋

「ひゅっ…日向先生…私になにか用ですか?」


雫はどこに連れてかれるのか少し不安だった。でも少しだけ期待もしていたのだ。何かに。


会議室に入った二人はテーブルを挟んで向かい合うようにして座った。


凌はポケットから自販機で買ったと思われるホットのミルクティーを差し出した。


雫はお礼を言い、缶を開けて一口飲んだ。


凌は落ち着いた声で
「落ち着いて聞いて欲しい。」と言った。


雫はただならぬ雰囲気を瞬時に感じ取り、缶をテーブルの上に置いた。


「なっ…なんでしょうか。」


口に含まれていたミルクティーを飲み込み、恐る恐る訪ねた。



「御母様が、向こうの空港で倒れてしまったらしい。」


雫はすぐに「御母様」が、自分の母親のことを指しているとは理解出来なかった。

ただ一言


「えっ…?」

と素っ頓狂な声が漏らすことしか出来なかった。