朝5時。

朝食を食べながらニュースを見るのが日課。


「今日はとても良い天気です!暖かい南風が吹いていて桜も喜ぶように~…」


若いお天気お姉さんが桜の木の下でニコニコと原稿を読んでいた。


雫は静かに両手を合わせ「ご馳走様でした」と呟き、食器を洗い、支度を始める。

顔を洗い歯を磨き、髪を整える。

部屋着を脱ぎ制服に着替える。

カバンの中身を確認し、いそいそと家を出る。


残念ながら今日は平日。


両親とは夜、ホテルで会う約束をした。


なんだか足取りが軽くてフワフワとした気分だった。