「あ、あそこにあるの定食屋さんじゃない?」
「あー本当だ」
「じゃあ、ご飯食べておいで」
「はあ?その間杏奈は何してるの?」
「マックにでもいる。駅前にあったし」
「意味分かんない!一緒にいろよ」
「………だって、あたし食べないし」
「いーの!俺が食うから!」
「………そうですか」
しょうがなく、あたしは緋人の後をついて定食屋に入った。
緋人はトンカツ定食の更に大もりを頼んだ。
私は抹茶アイスのみ。
すぐにアイスが運ばれて、もちろん緋人のご飯が来る前に完食。
食べ終わったぐらいに緋人の定食が運ばれて、あたしは頬杖をつきながら緋人を見つめた。
キラキラと、透き通る緋色の髪の毛。
ご飯をかっ込んでるけど、その姿も一々カッコいい。
はあ、あたしでよかった理由がわからないよ。
まじで。
楽しいだけでこんなめんどくさそうな女と付き合うか?
また、同じ疑問を自分自身に問いかけた。



