「あ、でも俺結構面食いだからさー。
いくら面白そうでもブスはダメー」
「………」
横目でしらーっとした顔で見つめた。
相変わらず彼は笑顔であたしを見てる。
まあ、…でもあたしも似たようなものか。
好きではなく付き合ったのは、あたしも同じわけだから。
ただ、彼女達に見返す、その為だけに彼と付き合うことにしたのだから。
面白そう。
見返したい。
この利害が一致したわけであって。
そこに愛はない。
うん、その方があたしも気楽かも。
こんなに軽そうな人、あたし好きになれないわ。
深みにはまったら、きっとあたしは泣く。
だから、はまらない。
ただ、ただの見返す為の彼。
あたしの向上の為だけ、の。



