生きることの意味【完結・加筆完了】


「ごめん、香奈」

「謝るのは、私の方だよ。杏奈っ、ごめん」


暫くあたし達は抱き合いながら泣いていた。
漸く涙がおさまって来たあたし達は、お互いのぐちゃぐちゃの顔を見ては笑った。


思えば、久しぶりに香奈の笑った顔を見たかもしれない。


あたしをイジメてる時、彩加も南津子も楽しそうだったけど。
香奈だけは違っていたから。


どこか苦しそうだった。
そんな姿も、その時のあたしにしたらショックを受ける材料でしかなかったけど。


苦しくて辛いのはあたしなのに。
そう、思ってた。


でも、違ったんだね。香奈。