「道、覚えてた?」 「ううん、やっぱり迷路だった」 「だよなあ。俺も最初結構迷った」 「緋人も?」 「そうそう。だから、憶えるまで京香さんと一緒に移動してた」 「あはは。そうなんだ」 あたしがそう言ったと同時にエレベーターが5階に到着して、扉が開く。 出ようと思ったら目の前に人が立っていて、目を見張った。 その人物は、―――――モデルのサトルだった。