黒髪のミディアムヘアで、緩いパーマがかかっている。
スラっとしていて、肌が白い彼はどこか中世的だ。
なのに、手とかはゴツゴツしているから男だというのを認識させられた。
緋人以外で気になったモデルは彼だけだった。
少しだけ眉を顰めた緋人。
「ふうん。でも、アイツにはあんま近付かないで」
「何で?」
「何でも」
「意味不明」
「それでもいいよ。とにかく、俺から離れないで。
俺が撮影してる時は、りなさんと一緒にいて」
「りなさん?」
「前に言ってたでしょ。メイクさん」
「言ってたね」
「りなさん、めっちゃ面白いからまじ話してみてよ」
「そんなに?」
「うん、なんつうか、色々パワフル!」
「よくわかんないんだけど」



