「さって、帰ろうか」

「うん」


それからあたしの手を繋ぐと、皆の元へと向かう。
一番に瞬さんに話しかけた。



「瞬、今日はまじでありがとな」

「ああ、いや」

「他の皆も本当にありがとう」



緋人がそう言うと、三人は口々に「楽しかったよ」と答える。
うん。確かに楽しそうだったよ。


「杏奈ちゃん、緋人の彼女なんだ」

「お前、いつの間に名前聞いたんだよ」


清二さんは呆れた顔で新一さんに突っ込む。
それに新一さんは誇らしげに笑っている。

別にどこにもドヤ顔する要素ないからね?