「まあまあ、瞬君。今日は緋人を助けると思ってお願い。
時間はかけない様にするしね」
「……」
桜井さんは手を合わせると、頭を下げる。
瞬さんはその姿をじっと見つめた。
それから、はあっと溜め息をついた。
「……じゃあ、今回だけ」
「ありがとう!瞬君!」
「瞬ーーー!」
「お前に頼まれたからじゃない。この人に頼まれたからだ」
瞬さんはそうバッサリと緋人の言葉を否定していた。
「あ、私は桜井。桜井由月。自己紹介が遅れてごめんなさい。メンズANNEの編集長をしています。
NOISEもたまに見るんだけど、今日君達が載るのはそっちね」
そうやって、桜井さんは名刺を皆に渡す。



