「んで、君が緋人の友達?」
黒髪のすっきりとした目をした瞬さんに桜井さんが尋ねる。
瞬さんはさっきから眉根を狭めていて、それが緩む事はない。
「俺は柴塚瞬です。あーこいつの友達だけど、仲良くはないです。だから俺帰ります」
「え!?ちょ!ちょっと!瞬!何それ!
仲良しでしょ!?俺達!」
驚いた声で瞬さんの腕を掴む緋人。
だけど、その緋人を見る瞬さんの目は鋭い。
……この人、怖い。
「撮影って言ったら絶対来なかったろ、お前ーー」
「当たり前だろ」
「だから言わなかったんだよーー」
「ふうん。で?」
絶対零度の瞳で、瞬さんは緋人にそう言った。
緋人にそんな態度出来るの、きっとこの人だけだ。
主従関係が見えた気がした。



