「え?何でモデルがいないわけ!?」


そこに桜井さんの厳しい声が聞こえて来る。
あたし達はそっちに視線を向けた。



「数を用意しないと、掲載出来ないじゃない!それは前々から言われてる事でしょ!」



桜井さんに怒鳴られて、そのスタッフは謝りながら小さくなっている。
そんな桜井さんに緋人は声をかけた。



「どうしたんですか、桜井さん」


桜井さんは険しい表情をしたまま、こっちを向く。



「読者モデルが足りなくてね。このままじゃ間に合わなくなる」

「す、すみません!今から探して来ます!」

「ちょっと待った!」


泣きそうになりながらそう言ったスタッフを緋人が止めた。
それから緋人は桜井さんに尋ねる。