*シュガーラビット*





「俺、橘さんのこと好きです!!
付き合ってください!!」




桜の花びらがヒラヒラと宙を舞って
ゆっくりと地面に落ちた。




高校に入学して1ヶ月が経った今日、

同じクラスの関山亮太くんに告白をされた。





「…えと、あの………


ご、ごめんなさいぃぃっ!!」






橘凛 15歳 高校1年生


性格は臆病で超人見知り。


こんな私は恋なんてしたことがなく、
告白されてもどうしていいのかわからず
ただ断り続けていた。




「どんまい関山!!」




花壇の影に隠れていた美来ちゃんは颯爽と現れて
落ち込んでいる関山くんの肩を叩いた。





「俺、諦めないから!!」




そういうとものすごいスピードで走り去ってしまった。




「わー…
あーゆー奴がストーカーとかになるんだろうね…。
てか凛、
あんたモテんのにもったいないよねー」



美来ちゃんは私の頭を撫でた。



「関山くんごめん…」



私は小さく謝った。




「まぁいいじゃん、凛が好きにならなきゃ意味ないし!!
いつか付き合える男が現れるでしょ!!
ま、あたし以上に背が高くて男前な奴以外認めないけどね〜っ」



美来ちゃんは笑い、それにつられて
私も笑ってしまった。




吉岡美来ちゃんとは中学から一緒で
仲良くしてもらっている。
170㎝のスラっとしたモデルさん体型で
性格はサバサバしてて
すごく頼りになる女の子。

私はその正反対で
身長も152㎝しかないし、
内気な性格なので
いつも美来ちゃんを羨ましく思っている。




体育館裏から校舎内に入ると
午後の授業の予鈴が鳴った。



「あーあ、貴重な昼休み関山に取られちゃったね」



「ごめんねあたしのせいで…」




「いやいや、7割あたしの野次馬根性がいけなかったよ。
ちなみに残り3割は関山のせいねっ」




あははっと、
美来ちゃんの笑い声が廊下に響く。





私も美来ちゃんみたいな性格だったら、
今頃誰も傷付けることなく
誰かと付き合っていたんだろうか…



斜め前に座っている関山くんの背中が
なんだか元気ないように見える。




私はなるべく関山くんが視界に入らない様に
ノートと黒板を一生懸命見ていた。