真冬の紅葉が散るように


あまりにも優しすぎる「確保」に驚いているうちに、マッチョは黒い厚手の袋をふわりと私の頭にかぶせた。




暗闇の中で何も見えず、あたふたする私をのっぽと思われる人にひょいっと担ぎあげられる。




「な、何するんですか!離して!」




ようやく動くようになった足をバタバタさせ、思いつく限りの抵抗を試みる。








…が、結局体力を消耗した、という結果だけが残り、逃げることを諦める。