そうだ。

私が初めて魔法を使えることになった時。

あと時も、なぜ魔法が使えるようになったのか。

それは、私の事を応援してくれている皆のために、魔法を成功させたい、そう願ったからだった。

そういう気持ちが大事なんだ。

「グァー」

ブラッダが自力でクリスタの魔法を解く。

「な、なにっ!」

クリスタは突然のことに動揺する!

「うるさいことをゴチャゴチャと言いやがって…。俺を怒らせた罪を償うが良い…。」

そういうと、赤く光った目でクリスタの方を見た。

「…っ!」

するとクリスタはたちまちその場に倒れてしまった。

「クリスタぁ!」

アルマが声をガラガラにして叫ぶ。

「気絶させただけだ。生け贄は大切にしなと、な。」

するとブラッダはこちらを見た。

「さて、さっきの続きと行こうか。」

両手を前にかざす。

…私は、クリスタの言葉を信じる。

誰かのための事を考えれば、魔法は無限の力を発する。

私はゆっくりと一つ深呼吸した。

ゆっくりと足を開く。

両手を上げて、横に広げた。

ビリビリビリ…。

今までに無いくらい強い魔力が全身を駆け巡った。

「ハーッ!」

ボッ、ボワーン!

…出来た!

「ッ!貴様ごときが、この空間の中で魔力を使うだと?笑わせる!闇玉乱れ打ちだぁ!」

その叫び声と共に、ブラッダは大量の闇玉を投げてきた。

あまりの勢いに、倒れそうになった、その時。

「あたしも手伝うわ。」

セイラさんが私の隣に来てくれた。

集中したあと、両手をかざし、光をシールドの回りにつけてくれた。

そうしてくれる事によって、勢いがすこし弱まった。

「ッ!俺がこんな奴らに負けてたまるか!」

ブラッダは叫ぶ。