すると、ブラッダは突然うつむいた。
かと思えば、笑い始めたのだ!
「クックックッ、グハハハハハ!」
「何がおかしいんだ!」
アルマの怒りは頂点へ上り始めていた。
「教えてやろう。クリスタは時使いだからさ!」
「と、時使い…?」
私達は、首をかしげた。
「いつものモンスタータイムは、クリスタが密かに時間を戻してくれていたんだ!」
「そ、そんな…。いつも30分で終わってたのは、クリスタのおかげで、もしクリスタがいなかったら、モンスタータイムは永遠に続いてた…?」
パラリンが震えた声で言う。
「そうだ!」
「それなのに、あたいらは今までクリスタの事を避けて来てたのか…。」
思わずしゃがみこんでしまっていた。
それをセイラさんが抱き抱える。
「でも、だとしたらどうして、皆に魔法の事を言わないんだ?」
アルマがブラッダに静かに聞いた。
だが、ブラッダの代わりにセイラさんが答えた。
「時を操る…それは人類が最もしてはいけないこと。」
「…!」
「だから、誰にも言うことが出来なかった…。」
「そんな…。」
アルマまで力を無くしていく。
「人類が最もしてはいけないことである時を操れる魔法を持つクリスタ。こいつのエネルギーはブラック・ロボットを完成させる!そうすれば、我らがブラック・クリスタルの時代の始まりなのだ!」
「くっそぉ…!」
皆、言葉では言い表せないほどの怒りがたまってしまった。
もう押さえられない。
そして、アルマの怒りは爆発した。
「それならなおさらさ。…クリスタを返せー!」
走ってブラッダに殴りかかる。
「バカめ!俺に勝てると思うのか?」
するとブラッダは黒い球を手のひらで作った。
アルマに当てる気なのだ!
「危ない!」
私はとっさにアルマの回りにシールドをはった。
それと、ブラッダが黒い球を投げたのは同時だった。
お願い!防いで!
パァン!


