魔法の国の少女


でも…。

「私も、参加させてください。」

「っ!?」

「私も、皆と一緒に戦いたい。」

「…。」

「シールドで、皆を守りたい…!」

「で、でも。」

「お願いします!」

私は名一杯頭を下げた。

これしかないと思ったから。

私はシールド使い。

使い方によっては相手を倒すことも出来るだろう。

だけど、今はまだそこまでのコントロールは出来ない。

でも、皆を守ることは出来る。

せっかく皆にもらったこの魔法。

皆のために使いたい。

皆に恩を返したい。

その一心だったんだ。

そんな私の思いが通じたのだろうか。

セイラさんは、こう言ってくれた。

「…わかったわ。でも、無理だと思ったら、すぐに避難して。」

「はい!」

「それと。」

セイラさんの声は少し小さくなった。

「戦っている最中はあたし達も本気なの。悪いけど、シャリアを助けてる時間なんて無いのよ。」

「…。」

厳しいセイラさんの言葉。

でも、それは当たり前だ。

用は、何が起きても自分で対処出来るようになれ、と言うことだろう。

セイラさんのおかげで身が引き締まった。

モンスタータイムに参加することを一瞬恐れた。

でも、もう後に引く気は無い。

絶対に、皆の事を守ってやる。

「お願いしますっ!」

私はセイラさんに向かって叫んだ。

頭は下げていたから見えなかったけど、セイラさんが笑ってくれている気がした。

「はい、じゃあ!明日に向けてもっと魔法を上達させなきゃね!」

セイラさんが明るい声に戻った。