魔法の国の少女


…すると。

ボッ、ボワーン。

小さな丸いものが現れたのだ!

それは半透明で向こう側が透けて見える。

まだまだ小さなものだったが、それは確かにシールドだった。

私はそれを上に放り投げた。

そして、落ちてくる瞬間、バッと両手を開いた。

たちまちその小さなシールドは膨れ上がり、私を包み込んだ。

…でっ、出来た!

私は半透明の丸いものに包まれ、守られていた。

ついに、シールドを使うことが出来たのだ。


「シャリアーーっ!」

パラリンが涙目で走ってきた。

私はパラリンとハグしようと走る。

ゴンッ!

鈍い音がした。

「パ、パラリン!ごめん!」

シールドを破ることなくパラリンに近づいたものだから、パラリンがシールドに打ち付けられてしまったのだ。

私は急いでシールドを破いた。

「だっ、大丈夫。あたいを吹き飛ばすなんて、凄いよ!そのシールド!」

頭を擦りながら笑ってくれた。

「シャリアー!やったわね!」

セイラさんが抱き付いてきてくれた。

「やるじゃねえか。」

アルマも親指を立てて見せてくれた。

「シャリアおめでとー!」

カルマは嬉しそうに跳び跳ねてくれた。

そのあとも、皆におめでとう、と祝福してもらった。

本当に嬉しかった。

実際は、もうだめだと思ってた。

でも、最後に皆が私に力をくれたんだ。