魔法の国の少女


「良い?魔力を使うときは、全神経を集中させるの。そして何をどうしたいのか祈って。」

「はい。」

「すると、何かが全身を駆け巡るわ。それは徐々に手に集まり、それが魔法となって現れる。」

「…。」

「とにかく、最初は目をつぶって集中して。」

私は言われるままに目をつぶった。

「そして、祈るの。シールドを使いたいと。」

心の中で必死に祈った。

…でも。

でも、なにも起きない。

全身を駆け巡るものなんて、これっぽっちも感じない。

私は目を開いてしまった。

「…最初は出来なくて当たり前よ。これを何度も続けましょ。」


それから、セイラさんの指示に従って練習を行った。

間にパラリンやアルマがアドバイスをくれる。

カルマは常に応援してくれていた。

皆が私のためにここまでしてくれている事が、本当に嬉しかった。

皆が私を支えてくれているから、この練習も諦めずに出来ている。

頑張る。

まだまだこれからだ。

そう意気込んで、私は必死に練習を続けた。