――――「ハッ!!」――――
少女は静かに叫んだ。
…すると。
子供の傷口が、光を放ち始め、徐々に普通の肌へと戻っていく。
その光景に、つい私は驚きを隠せなくなってしまった。
放たれていた傷口からの光が消えると、少女はゆっくり目を開いた。
子供のすり傷は、痕すらないくらい、キレイに治っていた。
目の前で、あり得ないことが起こった。
少女が手をかざしたら、子供のひざのすり傷が、光を放ちながら治った。
……魔法とでも言わないと結論が出ない出来事が実際に目の前で起きたのだ。
「…。こ、これが、魔法…っ!?」
驚きすぎてまともに喋れなかったけど、つい、言葉が漏れた。
「シャリア、始めて見た?」
アルマの問いかけに、ゆっくりうなずいた。
「そうか。んで、こいつはおれ達の幼馴染みの…」
「あたし、回復使いのキュリよ。よろしくね。」
キュリは、アルマの説明に割って入った。
「私は、シールド使いのシャリア。よろしくっ。」
始めて会えた女の子。しかも美少女。
今までより一番元気に挨拶できた気がする。
「おれが言おうと思ってたのに…!」
「残念でした~。」
アルマとキュリの会話を聞いていると、仲が良いんだなっていうのがすぐ分かった。
こんな関係の幼馴染みがいて、羨ましいとも思った。


