「なんか、吸血鬼みたいな手品師がいるらしいじゃん?」
「あぁ、吸血鬼ね~、って血を吸う訳じゃないんだろ?」
「そそ。血じゃなくて、生気?」
「あ、それでか。人間の生気吸い取って若返ったっていう…」
「そそ。ムカツクヤツの生気を吸い取って、じいさんが若返ったらしいからな~。こえっ」

つまり、話を総合すると、こうだ。

昨日の手品師のおじいさんが、ヤジを入れた人を消してしまい、その後に若返った、と。

ん?

てことは、今朝僕が会ったのは、おじいさん本人ってこと?

僕は、自分の想像ながら、また怖くなってしまった。