懐かしい感触が、私の全身を包んでいた。
また高校生活が送れるなんて………夢みたいっ!!
ウキウキした気分を映してるかのように、春の空は青く鮮やかだ。
5年前と同じように、私はお父さんの運転で高校に向かっていた。
「晴れてよかったねえー」
「美夜子、何も話さないけどそんなに緊張してるのか?」
5年前と同じ、お母さんとお父さんのセリフ。
少しだけおかしく思えた。
「楽しみすぎるんだよーっ!」
また高校生活が送れることも、懐かしい友達とまた過ごせることも、全部が楽しみで。
何より、夢で何度も見た彼の制服姿を、もう一度この目で見れることが、たまらなく嬉しかった。
緊張する。心臓のドキドキがすごく耳に響く。
いつ、現在に戻れるのかはわからないけど、出来ることはしてから戻りたい。
ここで私が頑張れば、現在の私は何か変わるのかな…?

