「えっ、来週藤咲くんの誕生日っ!?」
次の日の休み時間、珍しく菊池が一人で私を訪ねて来たと思ったら、そんなことを告げられた。
…まあ、ほんとは驚くことなんてないくらいわかりきったことなんですけども。
ここで知ってるよ〜!!なんて言ったら不自然だから、あくまでも知らないフリ。
「そう。で、俺と八城で祝ってやろうと思ってたんだけど、なんか男だけとか虚しいじゃん」
まあ確かに……
菊池は坊主でなんかむさ苦しいし、八城は未だに落ち込んでるし…。
純平くんの彼女は?って言葉が浮かんだけど、何も言わずに飲み込んだ。
「それじゃ祝われる藤咲くんがかわいそう」
「お前まじでいつか覚えてろよ」
「で、ご用件は〜?」
怒りで若干ワナワナしている菊池が面白くて、からかうように下から見上げてみる。
ハハハッ、めっちゃイライラしてる〜!!
「あーくそっ。腹立つ…。だから、その時お前も来ないかって言ってんだよ」
「えっ?」
「てかその日、ちょうど球技祭なんだよ。だから俺らで打ち上げってことであいつを呼び出して、パーンッ!とな」
パーンッ!と、透明なクラッカーを引いたのだろう菊池は、いつの間にか笑顔になっていて、純平くんのことが大好きなのが手にとって見えた。
私も負けないけどねっ!!
「そっか、6月4日なんだ。てか、藤咲くんはもちろん、バスケやるんだよね?」
「当たり前だろ。うちの大事な主戦力だわ」
菊池のドヤ顔なんか気にならないくらいに、私のテンションは一気に高まった。
純平くんのバスケ!こっちに戻ってきてから初めてだ!!
「純平の他にもうちのクラスバスケ部多いんだよ。だから優勝候補だとは思うんだけど、お前んとこもそこそこいるだろ」
B組は5人の、F組は4人。
それぞれのレベルでまた変わってくるんだろうけど、経験者が多いことに越したことはないよね。
「だから、当日負けろ!」
「はあ?」
ドヤ顔のまま腕を組んでえっらそうな菊池を、純平くんと仲良くなかったら殴っていたところだった。
だからの意味もよくわかんないし。

