どうせいつか知る運命だったんだから。
むしろ傷つく時間も回復する時間も早まってラッキーじゃないか。
わかっていた事実に、いつまでも傷ついて泣いてる暇なんてない。
そのために戻りたかったわけじゃないんだから。
……そう言い聞かせるしか、気持ちを保てない気がした。
「もー外暗くなってきたね。帰ろっか」
「そだね」
「あー泣いたらお腹すいた!!」
「じゃあ帰りマック寄らない?今ポテトめっちゃ食べたい」
「いいね!」
いっちーのおごりね、と付け足すと呆れた顔で、でも少し笑ってうなづいてくれた。
私に対して口は悪いし冷たい時もあるけど、こうやってずっと話を聞いてくれたり私に合わせてくれたり、ほんとは優しいだよねいっちーって。
趣味とか好みは全然違うんだけど、なんだかんだ3年間登下校は一緒だったし、何より同じ大学にまで行くようになるんだから、腐れ縁って面白い。
靴箱まで向かう途中ですれ違った先生達と挨拶を交わしながら、廊下にある窓から体育館に目を向けた。
純平くん、まだ部活中かな……
「美夜子?」
先に前へ進んでいたいっちーが不思議そうに振り返っている。
「ごめんごめん!なんか見えたから!」
「ちょっと怖いこと言わないでよ。あたしそーゆうのまじで無理」
気が強いくせにおばけとかは本気で怖がるいっちーも面白いんだよなあ。
少し薄暗い校舎を利用していっちーをびびらせながら靴箱に着くと、どうやら部活が終わったんだろう、外にぞろぞろと人が歩いてるのが見えた。
見る限りあの連中はサッカー部だ。
バスケ部はまだかな。体育館電気ついてたし。

