そういえば5年前のいつだか、こんな風に購買で藤咲くんと近くなった時あったな。
その時私は動けなくなっちゃって、一緒にいたいっちーにすごく笑われたんだよね。
藤咲くんがよく購買に行くのを知ってからは、弁当を持って来てるのにも関わらず、毎日のように購買に足を運んだっけ。
偶然と平然を装ってたのが懐かしい。
今じゃ、会えたらとにかく駆けつけちゃうもんなあ。
「激戦だったね」
「藤咲くんが押してくんなきゃ買えなかったかも」
無事に今日のお昼ご飯を手に入れた私達は、階段に並んでいた。
いつもは4階までがしんどいけど、藤咲くんと一緒なら10階でも50階でも……それはきついなあ。
「てか、同じやつだー」
「ほんとだ」
藤咲くんが買った3つのうち、2つがかぶっていた。
まあ私は2つしか買ってないから、モロ被りってとこだ。
「藤咲くんもこーいうのが好きなんだね。甘いもの好き?」
なんとなく、流れ的に聞いただけだった。
深い意味はなんもなかった。
なのに。
「好き」
当然返ってくるであろうその返事に、あまりにも動揺して藤咲くんが好きだと言ったパンを落としてしまった。
チョコパン、がすきなんだよ!
バカ私っ!!
「藤澤は、意外とドジだよね」
「へっ?」
「なんか、そんな感じ」
ナチュラルに名前を呼ばれたのと、純平くんがなんか楽しそうに笑ってるから、私はもう嬉しくて嬉しくて。
ニヤけるのを堪えるのに必死だった。
「藤咲くんは、意外と大胆」
「どーゆうこと?」
「そんな感じ!」
本当に意味がわからなそうにしてるのがかわいい。
純平くんは、ほわほわしてる。
背は高いしスタイルもよくて、顔も綺麗に整ってるから一見きつく見えるんだけど。
でも、きついどころかほわほわしてるんだよね。
少しずつ、仲良くなれてるって思っていいよね…?

