「アハハハハハッ!そんな落ち込まないでよ、美夜子ー」
長い入学式が終わり、教室に戻ってきた私達は、さっきの席に着いていた。
「うぅ……」
やらかした。
どうしてまた、同じような裏返し方をするのか……
結局戻ってきても意味ないのかーっ!
「てか、芽衣笑いすぎ!」
「や、だって、美夜子すごい落ち込んでるから」
「それを笑うかね!?」
「アハハッ、ごめんって」
芽衣はよく笑う。
口を大きく開けて、目を細くして。
まだ入学初日なのに、こんなに仲良くなってたっけ?
この時からもう仲良しだったんだなーって思うと、なんだか嬉しくなった。
「でも、裏返ってたの美夜子だけだよね…」
「うるさーっい!それは言わないのが優しさでしょ!!」
…高校生っていいな。
大学生最高とは思ってたけど、やっぱ高校とは違うよね。
こうやって当たり前にイスと机があって、そこに座るのが各々決まっていて。
毎日同じ制服を着て、毎日当たり前のように友達に会えて。
それをまた経験できるなんて、私ってば本当にラッキーだ。
現在では私と同じくらいロングヘアーの芽衣の髪が、この頃はショートだったのが懐かしい。
それに純平くんの声、卒業前より少し高かったなあ。
卒業してからは一度も聞いてないから、もっと大人っぽい声になってるのかな。
なんて、過去にいるのに知らない未来のことを考えるのはなんか不思議なものだ。

