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「菜緒、美味い!」


「あ、ありがとう…。」



私、何してんだろ…。


彰君も輝のクラスにいる。


理由は彼女さんが輝と同じクラスだから。


忘れてたー。



気にしないようにしなきゃ…。


「菜緒?」


「は、はい?」


私は輝を見る。


「食べないの?」


「あ、うん!」


ついぼーっとしちゃったよ。


あー…最悪。


うー…。


「菜緒…?」


………え………



私は振り向く。


振り向くと彰君と彼女さん。


「へぇ。菜緒の彼氏、由香里と同じクラスか。」


「え!?彰の友達?可愛い!」


か、可愛い?


「中村由香里です。よろしくね!彰の彼女だよ。てか、輝君の彼女さんってこんな可愛いの?」


「うるせぇよ中村!」


輝は彰君の彼女の中村さんに言う。


可愛くないし…私…。


美人さんに言われましても…。


「菜緒、幼いけど可愛いから自慢の彼女なんだぞ!」


輝は中村さんに言う。


「幼いは余計だって。」


私は輝に言う。


「いいなぁ!輝君彼女とラブラブみたいね!あ、菜緒ちゃんだっけ?」


「あ、はい…。」


「よろしくね。」


彼女は優しく笑って言う。


やっぱり


彰君とお似合いだなぁ…この人。


美人だし、性格悪くなさそうだし…。


「あ、そうだ!今度ダブルデートしない!?」


彼女は笑って言う。


……え………


「お、いい考えだな!中村。」


輝も言う。


な、なんで?


私…



私………。


「菜緒、教室戻るぞ。」


「へ?」


私は彰君を見る。


「ダブルデートとか俺あんま好きじゃないから。」


彰君はそう二人に言うと教室を出た。


し、彰君?


「わ、私も教室戻るっ。」


私は弁当を持つと彰君を追いかける。