「楽しかったな!」
「うん!」
買い物したり一緒にお昼食べたり海に行ったり、一緒にいて幸せだった。
でも
――――夕方。
「じゃあな。」
「バイバイ。」
楽しかった時間はもう終わり。
彰君は私を家まで送ってくれたんだ。
彰君……。
私は家に入ろうとする。
すると
「待って!」
彰君は私を引き止める。
………え………
私は振り向く。
――グイッ。
…………!?
一瞬だった…。
彰君は私にキスしたんだ。
「じ、じゃあな!また明日。」
「う、う、うん。」
初めての彼氏。
初めてのデート。
初めての……キス。
〈ガチャ〉
「おかえり。」
家に入る。
笑顔で迎えるお母さんを無視して私はただ顔を熱くさせたまま部屋へ。
――ドキドキドキドキ。
心臓が…。
頭の中は彰君に支配されてる…。
私…私……。
あー…どうしよう!
彰君……。
顔は熱くてやばい。
本当に好きなんだ。
彰君の事…。
「うぅ…」
私はベッドに倒れ込む。
ベッドの上には彰君から貰った苺のキーホルダーが。
このままだと修学旅行もやばいよ。
ドキドキ。
彰君のせいで心臓おかしくなりそうだよ。
あーあ…だめな私。
ねぇ彰君。
この時はあんな事になるなんて一度も思わなかったんだ。
私があなたを傷つける事になるなんて…
わからなかった。
幼なすぎたのかな?
彰君と出会って私は恋を知った。
初恋だから大切なはずなのに…
なのに私は……。


